地球の子ども新聞134号(132号改訂版)

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134号は132号の改訂版です。東電福島第一原発事故とチェルノブイリ原発事故との汚染地域の比較マップを新しくしました。

今回、東日本の汚染マップは英語版と同様、文部科学省の第5次航空機モニタリングと近畿地方の航空機モニタリングの測定結果をベースに、東日本のγ線線量率図を参考にして、年間0.5〜1ミリシーベルト(3万7000〜14万8000ベクレル/m2)の範囲も示しました。フクシマとチェルノブイリの汚染状況の比較がしやすくなっています。

チェルノブイリ基準は汚染区分であると同時に住民保護区分です。チェルノブイリでは、黄土色の年間1ミリシーベルト以上の汚染地域から避難・移住ができ、濃いピンクの年間0.5ミリシーベルト以上の地域でも妊産婦や子どもの場合、避難・移住を可能にしています。しかし、日本では年間20ミリシーベルト以上で避難、それ以下で帰還可能とされ、事業再開(宿泊原則禁止)が奨励されています。放射線による健康影響を考えると、ありえない状況です。

チェルノブイリでは年間5ミリシーベルト以上は居住禁止ですが、それ以下なら居住できるかというと、決してそうではありません。日本でもレントゲン技師など放射線業務従事者の女性が妊娠中(妊娠と診断されたときから出産までの間)に、腹部表面の被曝は2ミリシーベルトが線量限度です。放射能の汚染が広がれば、レントゲンとは違って呼吸と食事からの内部被曝の影響も考慮する必要があります。それを考えれば、年間1ミリシーベルト以上から避難・移住できるチェルノブイリ基準の判断は妥当です。とくに妊産婦や子どもの場合はより注意をして年間0.5ミリシーベルト以上から避難・移住を可能にしています。この理由については、法令の年間1ミリシーベルト基準というのは原発が平常に動いているとき(計画的被曝状況)の基準だと、ロシア科学アカデミー評議員のヤブロコフ博士に伺いました。重要なのは事故が起きたときの基準ではないのです。事故が起き、放射能が放出・飛散した場合は、どんな核種で被曝したのかわからないので、より保守的な、厳しい放射線防護が求められるからです。

年間1ミリシーベルトという国際基準も原発や放射線機器を運用する側の自主基準です。放射線防護に安全基準という言葉はありません。科学者の共通認識として「どれだけ線量が低くてもその線量に応じたリスクが存在する」と考えるべきなので、線量限度という用語が生まれたのです。

*「地球の子ども新聞」134号:定価600円(送料込み)
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by chikyunoko | 2014-11-22 09:00